2014年5月6日火曜日

女12 よだれ

名は黒百合の凄じけれど、富山の町の花売は、
山賊の類にあらず、あわれに麗しき女なり。
その名の雪の白きに愛でて、百合の名の黒きさへ、
濃き紫とみたまはずや。

泉鏡花作 「黒百合」広告より
Koujirou Tomatsu as elpoeptac Gallery Lounge: 女12 よだれ
鉛筆 A4コピー紙 2010年
Pencil on paper
よだれ:slaver
Flickr URL : http://bit.ly/1qa7mAH

同作の主人公、滝太郎と行動を共にする娘の名がお雪。
小説自体もいいが、この広告文の、特に最後の一文が強く印象に残っていて、
なんとなくこの絵に合っているような、いないような。
黒にもさまざまな黒があるということ。

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