2015年1月12日月曜日

女64 月

Woman 64 - lunar http://j.mp/tacw64d
月は山の端を出でたり雲は芙蓉の如く
其の光露は珠玉の如く
哲人を冩して靈に湖は鏡の如く
佳人を照して神に玲瓏として
夜刃を射て宇宙に馳す一千里
Lounge: 女64 月
鉛筆 A3ケント紙 2013-01-11
Pencil on paper. #art #painting
月 : lunar
Flickr URL : http://j.mp/tacw64d
この投稿を作成中の夕刻、東の中空に、こんな色の●満月が浮かんでいた。
2つのブログで使用しているリンクホバーの色に近い。
"山の端"ではなくビルの端ではあったけれども、思わず、この文章を口ずさんで風流を気取った。

つきはやまのはをいでたり。そのひかり・・・

折り良く、CSS3 box-shadow property を知り、その光に照らされ、このブログもまた全体的に陰影を帯びることになった。
画像上の文章は、泉鏡花作 「風流線」広告文抜粋。(句読点割愛)
実は下記の転載内にもあるように、広告文はこの後、
見よ、文界の秘境まさに諸君の面前にあらはれつゝあり。
という一文で結ばれる。
月の出現の書き出しから、もろもろの光景が面前に現れるとまとめる、その辻褄は合ってはいるし、鏡花の文章を勝手に切り離すのは気が引けるが、文界云々はこの絵の上にはふさわしくないと判断した。
唯、切り離した理由はもうひとつあって、自負はあっても奥ゆかしい鏡花が、”文界の秘境”などと自慢げに書くかどうか少し疑ってもいる。
確かに本編は鏡花壮年の作で、相当に力のこもった長編だが、この広告文の、最後の一文に関しては、俄かに字数も増え、編集者等別人の介入を感じないでもない。真偽のほどはわからないが。
ところで、テキストの表示方法は、Multiple Columnsによる2列表示風に見せて、実はHTMLのtableタグを使い、真ん中の列が空白の3×5の表形式になっている。偶然にも一段を一つの行として、左から右へ続けて読んでも面白いことに気付いたためだ。左が主旋律で、右はコーラスのように。左がジョンで、右がポールとジョージというように。左がフレディ、右がロジャーとブライアンでもいい。(Multiple Columnsだと、表示領域の縦横比の違いで、必ずしも、横にお目当てのセンテンスが並ぶとは限らない。(内容とは関係のない表示方法に関する譬えだけれど、鏡花とビートルズ、クイーンの取り合わせは奇妙だ。))
尚、背景は別途制作したパノラマ画像を使用している。
パノラマ画像の夜空、尾を引く星、頭部周辺の切り抜きやぼかしはGIMPによるCG。
残念ながら今見返すと、ぼかしのグラデーションが急すぎて、手描き部分が夜空の黒と馴染んでいない。画面を斜視するとありありとわかる。
CGの用語では、解像度、明度、彩度が異なると表現されるが、油彩画的な表現で言えば、”バルール=艶”が違う。(次回作、女65 三日月のパノラマ画像も同様。)
Woman 64 - lunar (panorama) http://j.mp/tacw64d1
以下の引用は2013-01-11 elpoeptacの日記 - webDICEからの転載
日本語タイトルは、”月”。
英語タイトルは、”lunar”。

予告のcrescent : 三日月から改題。
結果的に光の当たった部分が、想定より多かったため。
天体と人の顔や瞳とが移り変わるモンタージュは、
映像ではよくあるが、手描きの技術が伴わなかった。
高望みしすぎて、焦点がぼやけた改題。

当初グリッドスケールを使用したものの、
最終的には大幅に縮んだ。
以前からの懸案事項ではあるが、
顔を傾けると、どうしてこうも形が取れなくなるのか。
未だに大きな課題。

もう一つ、その課題と不可分だが、
支持体に負担を掛けずに画面の明暗を形成するのも課題。
消しては描きの圧力過多のせいで、
この画像を作成後、
新たに修正を加えた際、左上の闇が剥落。
部分的に反故になった。
今後少しづつ修復する予定。

以下に経緯を要約。
使用した鉛筆の種類は、髪の部分が4Bと6B、背景が8B。
髪をある程度描いた後、
縮んだ顔に合わせて、背景に馴染ませるため、
その上から8Bをグレーズしようとしたところ、
表面がなめし皮のようになって上滑りし、
思うようにグレーズできなかった。
既に背景と髪の境に微妙な紙のゆがみがあったが、
力ずくで押し込むように、新たにグレーズしたところ、
とうとう紙が耐えられなくなった。

傾いた顔は、
より周到な計画性をもって取り組む必要がある。
またデッサン力とは別に、
鉛筆の種類の質感の違い、
黒の位相差に、さらに習熟すべき。

主光源に因る、解像度の低い、
おおまかな陰影の方向性に加えて、
その中にさまざまな諧調があり、
見えるという事、即ち光や反射であるから、
その強さ、距離を考慮しつつ、
意識的かつ論理的に細分化しなければならない。


Pencil on paper.

また今回、GIMPを使い半ば遊びで、
大きな星空に小さく月のかんばせが浮かぶ構図
のパノラマ画像も作成。画像URLは下記参照。

●画像URL

全体図 http://j.mp/tacw64d
パノラマ画像 http://j.mp/tacw64d1

●作業工程ログ

Twitterで相互フォローした上で、
@myenあてにツィートすると、
Evernoteに自動的に記録される。
(2014-02-28 追記 この機能は廃止されたため、直接Evernoteに記録する形に変更)
この方法を使って、
簡便で長く保存でき、かつ公開可能なログを構築中。
EvernoteにWoman XXのノートブックを作成し、
一時的に既定のノートブックに指定しておけば、
後から簡単に作業の様子を概観できそう。
次回、ここでリンクのURLを公開する予定。

●次回予告

女65 crescent : 三日月

次回こそ、
か細いながらあざやかな
三日月を思わせる作品にする予定。

月といえばこの文章を思い出す。
泉鏡花作「風流線」の広告文。

月は山の端を出でたり。
其の光、
哲人を冩して靈に、
佳人を照して神に、
夜刃を射て宇宙に馳す。
雲は芙蓉の如く、
露は珠玉の如く、
湖は鏡の如く、
玲瓏として、一千里。
見よ、
文界の秘境まさに諸君の面前にあらはれつゝあり。

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Flickr: elpoeptac Photostream http://bit.ly/lwzMaw

Twitter: Koujirou Tomatsu (elpoeptac_bot) http://bit.ly/j4nMcl

投稿日:2013-01-11 10:21
作業工程ログの再編については後日投稿予定。
Evernoteに保存したログの中で、後から読み返して重要と思われる部分は赤字にしている。またブログにおいては、方法論に関する記述の中で、重要な筆致表現・筆致記号についてこの文字装飾で強調していたが、それを重要と思われるフレーズにも拡大して適用することにした。














Music × Picture

The Kick Inside Full Album

Kate Bush







当初、女64、65のMusic × Pictureは、共にケイト・ブッシュのアルバム「The Kick Inside」から一曲づつ選ぶつもりでいた。ところが、改めてアルバムを聴き直すと、いい曲ばかりでどれも捨てがたく、結局2作共にアルバム全体を紹介することにした。
2つの絵を、今は亡きA面とB面に見立てて。1978年のリリースだから、当時はまだLPレコードだった。
背景画像はブログの為のコラージュ。
Two surface of the moon

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